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2024年05月02日
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快適に「声」を聴かせるための一手間

2015年10月12日
ごきげんよう、bot作成者です。
前回に続き、今回も月刊人力ボカロ合宿に寄稿させて頂きます。しつこい?すみません。

この記事ではbotの呟きに登録しているネタの中から、UTAU式人力をするうえでおさえたほうが良い(であろう)ポイントをピックアップします。

注意点
・著者が台詞から抽出する人力歌唱をしていた都合、台詞切り出しが中心となります。歌から切り出すものはやったことがないのでわかりません。下記が当てはまるか分からないので前もってご了承ください。
・技術事項なので初心者というよりは、UTAUの扱いに慣れている方や「手間がかかってもきれいに歌わせたい」という人向けの記事になっています。
・著者が人力で活動していたのが三年近く前なので方法が古いor効率の悪いことが考えられます。
・著作権を侵害するような活動である都合、ユーザーを増やそうという意図はありません。あくまで「始めちゃった人に方法を教える」程度です。

「声」を聴かせるためのポイント
1.明らかに人間の声ではない音はノイズと思うこと
ノイズには種類があり、UTAU初心者の方にはどれがノイズかというのを判別するのは難しいかもしれません。私も未だによくわかっていません。
そこで、ここでは人間の声に聴こえない耳障りな音=ノイズとしております。音を伸ばすときゅるきゅるなる音、ウィーンとなる音は大抵ノイズです。
私自身、UTAUを使った人力音源の調声はノイズを無くすことから始まるものであり、「っぽさ」はそれを経て初めて出ると思います。

2.一つの音を一つの音符で歌わせられないものと思うこと
台詞が特にそうなのですが、一つ一つの音が非常に短くなる傾向があります。
UTAUエディタで歌わせるということは、短い音を無理矢理引き延ばすことになります。そのため、何もしないで歌わせると高い確率で異音を発します。
状態の良い音が確保できているなら良いのですが、なかなかそうもいかないものです。普通にUTAUエディタに置いただけで機械音が目立つようならばフラグで誤魔化すか音符を二つに分割したほうがいいです。

一つの音符を二つか三つに分割する場合は、母音結合をしたうえでエンベロープは交差させましょう。UTAUエディタ右上のエンベロープを操作するボタンを使うと良いです(ただし「!」マークが出たらエンベロープエディタを開いて正規化ボタンを押しましょう)
エンベロープが交差していると音がダブらないで聞こえるので、面倒かもしれませんが音符を分割した時とセットで行うようにしましょう。

3.き、ち、く、つ、ふ、す等の「無声子音」に気を付けること
まず適当なフレーズを喋ってみて下さい。上に挙げたような音はしっかり発音していないことが多いです。台詞からの切り出しに特に言えますが、そういうものに母音が無いのがザラです。
そのため、普通にエディタに置いただけだと耳障りになりやすいです。
また、母音が無いということもあり原音設定で失敗しやすいので耳障りだなと思ったら見直してみてください。子音がくどすぎるなと思ったら左ブランクでカットするのも手です。

4.原音設定は定期的に見直すこと
3で挙げた無声子音もそうですが、発音・発声がおかしい時は原音設定を直すと解決されるということがあります。(例:伸ばした時に違う発声になる音は右ブランクでカットする)
また、さ行の発声が遅れているのが多い傾向があります。これは先行発声が手前過ぎるのが原因です。子音と母音の間かその少し前を狙うとよいです。スペクトラム機能も使いながらやってみてください。
人力音源ばかりは自力で原音設定をしなければならないのですが、きちんと歌わせるための基本的な作業ですので気になったら見直す習慣を付けましょう。

5.破裂音には(基本的に)オーバーラップを設定しない
主にか、た、ぱ行とそれに準ずる拗音に対して言えるのですが、そのような音には基本的にオーバーラップは設定しません。やはりこれも適当なフレーズを喋ってみると分かりますが、他の音と違って前の音とのつながりがありません。
そのため、これらの音に過度のオーバーラップが設定されていると滑舌の悪い印象になりますのでそれを踏まえた上で原音設定しましょう。
因みにこのオーバーラップ、設定の目安が分からないという声をよく聞くので私個人としての目安でお答えしますが「オーバーラップ=前の音との距離」とすると分かりやすいかと思います。先行発声が短いならオーバーラップをマイナス20~40に設定すると良いと思います。

6.出来るだけ声の表情を揃える
揃っていたほうが自然だからという理由ですね。表情がバラバラだと音MADのような様相を呈します。それはそれでという感じもありますが、ばらつきが多すぎると切って繋いでいる感じが露骨になるのです。
声の表情が統一されているのがいいにこしたことはないのですが、一音のアクセントに違う表情の声を入れるのは有効です。

7.な、ま、や、ら行の音の繋がりを滑らかにするように心がける
これ、結構気になるポイントです。声がきれいでも音のぶつかりが目立つと聴き心地がよろしくないです。
対処法ですが、原音設定であらかじめオーバーラップを適度に設定した上でUTAUエディタの右上にあるエンベロープを交差させるボタンを押すor原音のプロパティでSTP値を設定することが考えられます。

連続音が分かる方は上記の音+母音同士の繋がる音だけ連続音にしてみるのも手です。少なくとも、これらの音の滑らかさは単独音より優れています。

補足 ブレスについて
息している音を発声の直前やフレーズとフレーズの間などで使用すると生々しさが演出出来て良いのですが、これの使い方が惜しい人が結構いらっしゃると思ったので補足します。
私個人としては「息継ぎとしてのブレス」と「気配としてのブレス」かあると思っております。声と違って微かな音なのであまり音量が低いと聴こえるか心配になるお気持ちはわかります。しかし、息の音の主張が強すぎると逆に不自然になります。
上記を踏まえた上で猫の呟きで推奨しているブレスの使い方を挙げます。
・BRE値は高めに設定する。息継ぎなら90以上あってもいい(低すぎると機械音が目立って息っぽくなくなるため)
・音量は歌声より低めにする。息継ぎ、気配では良い良いBRE値が異なる。
・歌声ではないのでmod値は上げても良い。

私自身、ブレスの使用が不得意なのであまりためにならないかもしれません。
これに限ったことではないですが、人間の歌声や話し声を聴き込んで参考にするのが良いと思います。

以上、botの呟きより重要そうなものを抜粋した記事でした。
上記に限らず、UTAU式人力に関係ありそうなことは割りと浅く広く取り扱っておりますのでこれからもUTAU式人力をする人の飼い猫botをよろしくお願いいたします。
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猫の目越しに見えた潜在ニーズのおはなし

2015年10月11日
UTAU式人力botを作成してから半年以上経過しておりました。
最近、Twitter上で持ち上がっている人力ボカロ合宿という企画もありますので「UTAU式人力に対する言及をするbotの作成者から見た」所感などを書いてみようと思います。

1.潜在的ニーズについて
botへの「ふぁぼ(お気に入り機能)」からなんとなく読めた傾向を挙げてみます。
ここではあくまで「ふぁぼの多い呟き」を一例で挙げるだけなので、詳しい操作方法などは割愛します。どちらかと言えば、UTAU式人力に関する講座などを作成しようとしている人向けですね。

・人力以前のUTAUの基本的な使い方の呟きに対する需要が高い。因みにこの分類だと特にフラグ、SuffixBrokerの使い方にふぁぼが集まりやすい。
フラグ:UTAU音源の声の質を調整するものとここでは評する。UTAU式人力ではH、Y、Lが特に有用かと思われる。(ここでは詳しい説明は割愛する)
SuffixBroker:選択した音符を↑音素や強音素に切り替える、強音素や↑音素に設定されている音符を普通の音符に切り替えるといったように、複数の音符の切り替えを行うことが出来る機能と言える。特に借りたustを歌わせる時・同じustを別の人力音源に使用する時などに使うと楽。
これらを使いこなせると調声も楽になります。

・半濁音、語尾息の作り方、語尾のピッチのいじり方の情報の需要は高い。
キャラクターによっては半濁音、息成分のある音が抽出できないという場合があります。
無い音は無いので、こういうのはあり合わせの音を総動員して「それっぽく聴かせる」しかありません。特に半濁音の作り方は難しいのでユーザーに喜ばれる傾向があります。
記事や講座の作成の際の参考にどうぞ。

・リンクは後でチェックするものとしての需要がある。
おそらく一番botの呟きでふぁぼが集まりやすいのはリンク系だと思います。
UTAU式人力に関係があっても無くても、UTAUの使用に役に立つページの情報は喜ばれる傾向があります。
「これは皆知ってるだろうな」と思うページだったとしても、人力で活動する際のジャンルや人脈の有無・経験によっては認知度がまちまちだったりします。
形態はさておき、リンクの紹介だけでもUTAU初心者の役に立てるので講座類と別にあると嬉しいと思います。

以下に一例を挙げます。
・プラグインの配布リンク
・原音設定の方法など、UTAUの使用方法を分かりやすく説明したもの
・UTAU式人力の講座(動画でもブログでもなんでも。専用のタグの情報だけでもOK)
・便利な外部ツールのレビュー
ごく一部ですので、これはあくまでも参考に

・マナーに関する事項は需要もあるし、実際に重要。
活動するうえでのマナーは知ってもらう必要があります。それはどこのジャンルでも同じです。
住み分けのタグもそうですが、著作権の侵害をしていることは何度付言してもいいと思っております。
楽しいかなどは人それぞれですが、権利的に黒であることは意識する必要があります。
また、抽出元のジャンルの流行による動画数の急激な増加はいつの時代でも「UTAU音源を使用した動画」だけを追いたい人に疎まれておりますし、どんなに人気でも人力で歌わせること自体を嫌う人の層は確実にあるので本の少しでも意識する必要はあります。

2.人力のためにUTAUを始めたユーザーが多いと思われる
私、そして長らくフォローしている方の多くがUTAUを触ったことのある状態で人力を始めたので「普通の調声と勝手が違う!」と思ったくらいでした。そのため、どうやら感覚が違うという事実に最近気づきました。
UTAUというツールが使い方を把握するまでに時間がかかると思っているので、これに人力で使用するという要素をプラスしたら必然的に難易度が上がると思っています。

ノイズを対処すること、音の繋ぎを滑らかにすることは重要かつ必須にはなりますが初心者にいきなりやれと言うのは無茶です。もし周知させるならば段階を分けて順を追う必要があるかと考えております。

以上、botからわかった情報の一部でした。

人力ライフに役立つであろうリンク集~プラグイン編~

2015年03月24日
プラグインを導入すると調声が楽になるのは人力歌唱でも同じです。
ここでは、UTAU式人力でも役に立つであろうプラグインを紹介します。

連続音一括設定(制作者:Zteer)
連続音の音源を歌わせる際に必要な作業を一括して行ってくれるプラグインです。
歌詞を単独音→連続音にするのは勿論、逆も可能です。(ただし、エンベロープは直しましょう)
連続音形式で配布されているustを単独音で使用する人としては結構使えます。

拡張ピッチエディタ(制作者:Zteer)
複数の音符のピッチをまとめて編集できるプラグインです。
音符を頻繁に子音と母音に分割する場合、どうしても個々にピッチを編集するのが困難になると思いますので、大きくピッチをいじりたい人等にはおすすめです。因みに以前配布されていた前バージョンではMode1限定でしたが、こちらはMode1・2ともに使えますのでどなたにも使えます。

拡張エンベロープエディタ(制作者:Zteer)
複数の音符のエンベロープをまとめて編集できるプラグインです。
クロスフェードを保持したまま編集できるのが売りです。正規化も出来ます。

プロパティ一括変更(制作者:789) ※アップローダ直通
音符のプロパティをまとめて変更できるプラグインです。任意のフラグのテキストボックスの中に数字を打ち込むだけなので、設定が楽になります。

すっぴんプラグイン(制作者:SHINTA)
ustに施された調声・設定をすべてリセットするプラグインです。所謂「ベタに戻す」を一発で行ってくれるものですね。

ぼいんぼいんプラグイン(制作者:まる@Loop) ※アップローダ直通
音符を子音と母音に分割するプラグインです。一音だけでは機械音が目立つ音符を聴きやすくするためにはこの過程が重要となりますので、人力歌唱される方は是非とも導入してください。少し前まで配布停止されていましたが、再配布されたので紹介させて頂きます。

しっぽぽんプラグイン(制作者:まる@Loop) ※アップローダ直通
ぼいんぼいんとは逆に、音符の後ろを分割するプラグインです。語尾息を用いる人は使えるかと思います。

long R cutter(制作者:デルタ) ※アップローダ直通
長い休符を分割するプラグインです。歌いだしの前にブレスを配置する時・ダミーノート(原音にない文字列が書かれた音符。再生しても音が鳴らないので、語尾のピッチを編集するとき等に有用)を作る時などに使えます。


2015年3月24日時点で猫の呟きに未搭載のプラグインがありますが、追々搭載する予定です。
そのほかのプラグインはUTAUユーザー互助会@ウィキ(別記事参照)のプラグインのページなどを見て探してもらえれば。

人力特化でフラグを語る

2015年03月10日
生成時オプションや、音符のオプションで設定出来るものをあくまでも「人力歌唱」をする時の目線で紹介します。

モジュレーション(mod)
ピッチの曲線をどのくらい再現するかというものですが、慣れない方はmod0にすれば音痴にならないと覚えておいていいです。0にするとピッチが平坦になるので音階に忠実にはなります。
元の声の個性を活かしたいと思ったら少しずつ数値を増やすと良いです。この辺りは個人の好みもあるので、自分の耳で確かめてみて下さい。
因みに未設定だと100です。原音のピッチそのままです。普通に歌わせて音痴だと思ったらモジュレーションをいじっていなかったということが割とよくありますので確認しておきましょう。

BRE(Bとも)
ブレスです。初期設定は50ですが、基本設定から変更可能です。0に近いほど声がクリアになり、100に近づくと声がザラザラします。90代後半はもはや声じゃありませんが、子音だけの音や息の音には有効です。
UTAU音源使う時は0に設定する方が多いですが、人力歌唱(特に台詞からの抽出)の音源にBRE0を設定すると声がキンキンする傾向があるので適宜調節して下さい。

flags
※難しい説明は省くのできちんと知りたい方はリンクで掲載しているページを参照して下さい。

H
一言でいうと声を曇らせるフィルターです。UTAU音源ではキンキンする声の音源に使われることが多いです。
これは人力音源にはかなり有効で、声のザラザラする成分を抑えられます。H20~30くらい全体に設定するだけで調声が幾分楽になります。
ただし、あまり大きな数値を設定すると機械音は抑えられるものの声が曇りすぎてしまうのでクリアだと感じられる範囲で止めておくのが良いです。コーラスのように、目立たないものなら逆に70くらいに設定しておけば楽出来ます。ただし、それでも不快な機械音はどうしようも無いので直しましょう。

Y
子音部分のブレス成分を調節するとか言われるものです。デフォルトは100ですが、0に近づけるほど子音が強調されて滑舌がよくなるとされております。
UTAU音源の使用時にはBRE0Y0は鉄板の設定ですが、人力音源でやるとキンキンするので避けたほうが良いです。
ノイズ成分が強調されるからとか理由は幾つか推測出来ますが、Y0にするときゅるきゅるした音が出やすくなります。子音と母音に音符を分割しても解決できません。
これを設定する場合は自分の耳で限度を決めると良いでしょう。

C
高音でキンキンするのを抑えるフラグです。人力音源となるとキンキンしやすくなる傾向があるので有効です。

h
子音以外にかかるブレス成分を調節する機能です。数値を大きくすると声を掠れさせられます。表現を増やす程度に覚えても良いでしょう。

t
音程を半音の10分の1単位で調節する機能です。+か-で設定します。普段はあまり使いませんが、mod値を大きくした音符に使って音程を補正するという使い方もありますのでおまけ程度に。

g
ボカロでいうジェンダーファクターにあたるものです。数値を大きくすると声が太く男性的に、マイナスに設定すると声が若く女性、子供のようになります。
高音でマイナスして裏声っぽさを出したり、低音で増やすことで音が汚くなるのを多少カバーしたりするという使い方が出来ます。

人力ライフに役立つであろうリンク集~原音設定編~

2015年03月10日
動機は様々あれど、UTAUデビューした人が高確率で躓くものの一つが原音設定です。私もそうでしたが、まず概念自体が理解できませんでした。

・原音設定とは?
簡単に言えば、UTAU音源をリズム音痴にならずにきちんと歌えるようにする作業。
先行発声:発声のタイミング
オーバーラップ:前の音との繋がり具合・距離感
他の音とクロスフェードさせることで滑らかに繋がっているように聴こえる。
ただし、か行・た行・ぱ行にあたる音は破裂音なので、オーバーラップを設定しないのが普通。マイナスの数値にすることもある。
固定範囲:確実に発声して欲しい範囲。これをきちんと設定すれば長い音符でも間延びしません。波形が安定したところまでピンク色を被せると思いましょう。
オフセット、右ブランク:発声させたくないところは青で隠すと覚えましょう。一般的には波形の後ろのすぼんだ部分に被せます。

以下、原音設定に使えるリンクです。

《動画》


消臭Pによる動画。原音設定で躓きやすい先行発声とオーバーラップについて解説されています。笑いの要素もあるので気楽に見られるかと思います。




耳ロボPによる動画。こちらも原音設定に言及していますが、上の動画を見たうえで視聴することを推奨されております。

原音設定の方法に関しては、別のリンク記事と重複するページが多いのでそちらも参照ください。
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